インディアンフルート、その音色
インディアンフルートを製作し始めてから16年が経ち、
わからなかったことや響きの質などに関してだいぶ理解が深まってきました。
我が家にやってくる方には、アメリカで作られたインディアンフルートをお持ちの方も多いですが、そのサウンドがどうしてもいまいち・・・
ということで、私が手直しすることがよくあります。
外見は良くてもサウンド自体があまり良くないものもけっこうあるようです。
そもそもインディアンフルートが演奏用楽器としての地位を確立できてきたのもごく最近の話のようですので、仕方ないことでもあります。
西洋音楽的に見たら、音が外れているものが昔の主流でした。
最初は違和感あったものが、慣れてくるとそれが心地よい。
考えてみれば日本の雅楽なども音階は微妙なものですね。
インドでは今も24音階。古代ギリシャでは36音階あったそうです。
ネイティブアメリカンたちが感じていたサウンドというものがどんなものであったか?そんなことをイメージしつつ音を作ってみるのも良いものです。
彼らの昔からの響きは、作り手によって各々のサウンドがあったのです。
それは愛しい人や自然界への表現としてその人自身の心持ちがよ~く現れているものでもありました。
近年は音をしっかり調律して西洋楽器と一緒に演奏できるスタイルになってきていますが、私は昔のこういったスタイルもとても好きです。
なので、調律しない笛も何本もあります。
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